2008年7月アーカイブ

リニア編集のMAのワークフローは割りと面倒くさい。

オンライン編集であがったHDカムなどのテープをMA室に搬入し、

テープのVTRをフェアライトなどでMAするために

リアルタイムかけて、HDDにダビングする。つまり「起こし」作業のことである。

 

画と同録を吸い上げたあとに、同録の調整を行い、SEや音楽をつけて

MIX、そして2MIXダウンをつくる。その2MIXをリアルタイムかけて搬入時のテープに

2chまるごと差し替えるのだ。これを「戻し」作業と言う。

 

厄介なのは、起こし・戻しともにリアルタイムかかると言うことだ。TV番組などでは

このあとプレビューをしたりとかで、作ったVTRを完成までに、おそらく20回は観る。

オフライン編集時からすると、下手したら100回観る場合もあるかもしれない。

その際にリニアはテープなので、いわゆる「行って来い」するのが大変だ。

 

うちのスタジオは「脱デッキ」宣言をしているので、まずテープデッキがない。

そのため、全てのワークフローがHDDのデータで行われる。

つまりMAの「起こし・戻し」の作業も事実上ないし、スーパー入れなども

そのダビングには実時間を要さない。全ては「レンダリング」という作業で編集される。

 

Premiere上で編集した白素材をGIGAイーサでAFTEREFFECTSのマシンにデータで送り、

そこでCGやスーパーを入れて(ダウンコンなどの作業もここで行う)、画完パケを、もう一度

PremiereのFINISH用のタイムラインに送り返す。そこでTCを乗せたムービーを書き出して、

TCを焼き付けたデータをMA用のマシンに、GIGAイーサで転送(この転送がいわゆる「起こし」に相当)。

MAマシンからはWAVファイルだけをPremiereマシンに送り、ファイナルのタイムラインに貼り付け、

ムービーを書き出しする(これが「戻し」に相当)。

 

 

gamen.jpg

↑ほとんどの場合、実時間以下のコピー。ただしエンコードは時間がかかる・・・

 

 

一見複雑に見えるが、要しているPCは3台。編集用と、スーパー用、そしてMA用だ。

データをその3台で行き来しているだけのこと。棲み分けをはっきりとさせれば、作業の効率化も

上がる。FINISHのタイムラインからはどんな書き出しにも対応できるので、テープだろうが、

FLASHだろうが、DVDだろうが、その先の配信先は如何様にでも変えられるのがメリットと言えるだろう。

 

ノンリニアは編集だけでなく、こういったPC間の棲み分け型作業にとても向いているのだ。

特にMAにいたっては、コストの削減だけでなく、作業効率の良さはリニアをはるかに超えていると言える。

 

コストもかからず、効率のよいワークフローが確立できるのも、PCの速度が上がったからだ。

この限界知らずのPC技術向上は、多岐にわたり「不可能」を「可能」しているのだろう。

 

パソコン様、かんしゃいたしまする~これから秋葉原いくでー ジージャン忘れるなー!

原稿~映像に命を吹き込め

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作品をつくる上で、大切なのが構成だ。

人を楽しませるための演出ができないと、どんな綺麗な映像をもってしても

それを台無しにしてしまう。

 

僕は作品作りを「パズル」だと思っている。

 

撮影に臨む前に必要なパズルのピースが何かを考え、そして編集という段階で

そのパズルを組み立てる。構成を立てるということは、自分でパズルをつくることを意味するのだ。

そんなパズルのピースとピースをつなげる要素が二つある。

それが「音楽」と「原稿」だ。「音楽」については今後触れるが(これは兄の専門なので・・・)、

原稿がいかに大切か、そしていかに作品のイメージを左右するか、知っておく必要がある。

 

編集の段階で、どの部分の同録を活かすか、そしてどこにナレーションを入れ込むかを

効果的に考え、そして視聴者に一番訴える方法で作品を演出する。

同録だけではスピード感は増さないし、ナレーションが多いとリアルさに欠けてしまう。

特にドキュメンタリーを得意とする、僕の編集の醍醐味は原稿にある。

 

 

script.jpg 

↑多いときで5000字を超える原稿。いつも悩んで大変~

 

原稿を書くことは、僕が局にいたときはいわゆる「放送作家」の人の仕事だったけど、

これに関しては、経験がものを言う。だから人任せはいけない。

僕もナレーション入れ、MAの仕事は今まで相当な数をこなしてきたが、

ナレータの人にCUEを出すのが一番楽しい。

 

言い回しを盗んで、かっこいい表現を考えて、本読んで、

そしていつの日か、目指せアカデミー脚本賞~!

ノンリニア編集が、CPUやHDDの発展とともに

映像のワークフローに大きく貢献している中、

いったい、どのソフトウエアが一番いいか?これは悩みどころだ。

現在、いわゆるコンシューマー向けのソフトウエアは大きく分けて2つに分かれている。

 

まずは王道のFinalCut派。つまりMACを使った編集だ。

多くのテレビ局や、映画、そしてCMにいたるまで、その守備範囲の大きさは

映像界ではかなりのものだ。今年に入ってPRORES422がかなりの評価を得て、

更に飛躍を遂げた。とにかく「間違いのない」ソフトウエアだ。

 

そして、2番目に、復活を遂げたPremiere派。MACでも何年ぶりかに復活した

アドビのPC古豪ソフト。愛用している人も数多い。最近HDに力を入れ、XDCAMの

ネイティブ対応やブルーレイのオーサリングまでをカバーした、これも発展著しいソフトだ。

 

 

 

MC.jpg

MasterCollectionを購入。CS3は2つめ~早くマシン組み立てて、インストールしたい。

 

APPLEの現在の弱点はブルーレイに対応していないところだ。もちろん、これは時間の問題で、

おそらく今年中にはHDのオーサリングができるようになるだろうが、今か今かと皆が待ちわびている。

HD-DVD亡き今、HD映像の配信はBDに決まった。

 

これにいち早い対応でシェアを拡大したのがアドビだ。

僕も、BDのオーサリングはかなりの量を行っているし、アドビのおかげで仕事にも幅がでている。

確かにバグだらけのEncoreだが、BDRをPS3やメジャーのプレーヤーで

再生させることのできるようにしたのは大きい。

シナリストなどに比べても、簡易オーサリングにかけてはピカイチといえる。

 

しかもH.264のエンコードも可能ということで、かなりキレイなHDを楽しむことができるのだ。ナイス!

更にAfterEffectやIllustrator、Photoshopなどの映像には欠かせないソフトウエアとの関連も

CS3になってかなりのお手軽さを実現。現時点で僕のワークフローの主役だ。

うちのスタジオにはFinalCutもあるが、今はほとんど使っていない。

しかもGUIの使い勝手は、個人的にはPreimereに軍配を上げたい。とにかくわかりやすく、使い易い。

 

とは言うものの、兄が音楽のブログで、PCとMACについて話をしているように、

http://www.enatsu.net/music/2008/07/pc.html

映像の世界でもまったく同じことが言える。自分の目的に合ったOSとソフトウエアで作業をすればいいのだ。

おそらくこの二つのソフトウエアがしばらく潮流を作っていくだろうし、今はFinalCutの方がシェアが大きいが、

これから先はわからない。

結局生まれる作品のクオリティは、ソフトだけではなくて、カメラや脚本や、音楽など、多くのエレメントで

肉付けられ、最終的にはセンスと腕がものをいうのだ。

 

センスと腕???結局それかよー!欲しい~

映像編集の作業で求められるものは、効率的なワークフローだ。

いかに作業をスムーズに行うか、いつも頭を悩ませている。

特にノンリニア編集が、今大きく取り扱われる中、一番の問題となっているのが

「レンダリング」だ。このレンダリング・・・つまりはPCの計算タイムであるが・・・を

どう扱うかが、とても大切になってくる。

 

たとえば2時間の作品をDVDにしようとすると、いろんなCGも含め、mpegエンコードを

2パスで行った場合、平気で4時間くらいかかってしまう。

その間はPCは汗かいて計算しているものの、作業自体はストップしてしまう。

 

ネットサーフィンで時間をつぶすも、さすがに4時間は長い。映画を2本観れる。

でも観たら、その後の仕事をしたくなくなる。

「寝る」という行為も魅力的だが、他のスタッフへのイメージダウンが怖い。

筋トレも健康的だが、狭いオフィスの気温を上げてヒンシュクだ。

 

 

「サボりを認めない風潮」のある我がオフィスでは、PCを2台使うことで、この問題を

大きく回避している。つまり、2台のパソコンを使って、レンダリングしている間に

もう一台のPCでCGを作ったり、メニューを作成したり、そして原稿を書いたり・・・

さらには違うコンポジションのレンダリング作業をはめ込んだりもする。

 

このワークフローを立てる際には、まずレンダリングの必要な作業を率先して行うことが

コツとなる。そして大まかにレンダリングの時間を予想して、その時間で他の作業を

詰め込める。この作業フローを頭でなんとなく立てて、一気に仕事を締め切り内に終わらせるのだ!

 

つまり、レンダリングの予想を限りなく現実的にするためには、エンコードや計算にどれくらい

かかるかという感覚を持ち合わせている必要があるのだ。

何を言いたいかというと、レンダリングをするときは、そのときのコーデックや画のサイズ、

フレームレート、などなどとレンダリング時間を常に気にしたほうがいいということだ。

何気なく、クリックしてしまいがちだが、待たされるのなら、うまくこのレンダリングと

付き合う必要がある。

 

 

帰宅の前にレンダリングをかけて、朝終わっている・・・などということを、よくみんなやっているが、

たまに朝きて、PCに「原因不明のエラーです」とかでてレンダリングがストップとかしてると

その日一日がパーになる。そんなことを回避するためにも、効率的なワークフローで

ストレスの少ない環境を作ろう!

 

どんなにパソコンを応援しても、レンダリングは短くはならない・・・

ちなみに我がオフィスの合成マニア・キャプテン氏は、レンダリングの時に

ミクシーをしている!

逮捕だ!

赤船??襲来??

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今年の3月に初めてRED-ONEを触った。噂の4Kデジタルシネマカメラだ。


あまりにも、安価でそして、高性能ということで、直ぐに撮影に入った。

そんなREDのカメラが今ようやく日本に続々と入っていきている。

CMやミュージックビデオなど、いままでフィルムで撮られていたものが

ほとんど、全てこれに代わってしまうことは間違いないだろう。


大手カメラレンタル会社で借りられるようになったのが、つい先月くらいから。

このアメリカ・オークレーのカメラがこれからのデジタルビデオカメラのあり方を

変えていくだろう。一日8万円程度で借りられる。むむむむむ。



redone_9.jpg

http://www.red.com/


そもそもテープやフィルムで撮影していたものが、今HDDやメモリーに移行している。

日本の各メーカーからも、次々とHDDやメモリー搭載のカメラが発売となり、

HD画質の映像が身近になってきている。


まだ、編集のワークフローや、メモリー単価の高さ、コーデックの乱立などで

「これぞ!」というカメラは登場していないが、REDはいきなり、CFで4Kの映像を

バンバン収録できるという日本のどのメーカーも考えつかなかったクオリティーを

成し遂げてしまった。


4月にREDで撮影する仕事があった。確かにまだワークフローに難ありだったが、

その性能には驚いた。撮影も素晴らしく、そのときつけたマスタープライムのレンズの性能が

十二分に発揮された。4Kの時代到来の予感・・・


HDDに4Kが2時間以上も撮影できるし、カメラ本体はたったの300万。

さらにはNABで来年のラインナップも発表され(これらがまたすごい・・・スカーレットは

実売40万円前後らしい。3Kのカメラなのに!!)、

カメラ世界を圧倒していたSONY、Panasonicの時代は、これから混沌となっていくのだ~

S×SとかP2とかで開発しないで、SDやCFで撮れるカメラをどんどん作ってくれー。